なぜ、最近無料回収業者はいなくなったのか?

廃棄物処理法では、「物は廃棄物?それとも有価物?」の判断が重要なポイントなります。

原則的には業者が不要品を処分する際に、お金を払う場合は有価物で、お金をもらう場合は産業廃棄物になります。しかし、有価物であれば廃棄物処理法に抵触しなくて済むことを言い逃れにして、脱法行為を繰り返す業者が後を絶ちませんでした。

いわいる無料回収業者です。

そこで、政府は平成29年に、有害使用済機器の適正な保管を義務付ける法改正をおこないました。当時、無料回収業者が民家を訪れ、軽トラなどに、洗濯機、テレビ、冷蔵庫、エアコン・室外機の家電4品目や小型家電を無料で引き取って中国系のバイヤーに有価物として売買していました。お金になることで、彼らはさらにエスカレートしていき、ゴミステーションからそれらを引き出して、お金に換えていました。

それらを私たちの業界では、「雑品スクラップ」と呼称しております。

雑品スクラップは、しばしば火災などを起こし、大きな社会問題ともなりました。またこれらの雑品スクラップのなかには、水銀、鉛などの有害廃棄物が混入しており、私たちの生活環境に悪影響を与える可能性があります。このような問題点から政府は、有価物である雑品スクラップの保管に関して、都道府県知事への届け出の義務を定めたのでした。

さらに同時期に、雑品スクラップの最大の輸出先である中国から輸出規制も始まり、雑品スクラップの価値が低迷したことも重なって、違法な無料回収業者が排除されつつあります。(そもそも家電4品目である、洗濯機、テレビ、冷蔵庫、エアコン・室外機は、家電リサイクル法によって、扱うことができない)

そして、さらに違法業者に追い打ちをかけるように、平成30年3月30日に「行政処分の指針について」という環境省通知を出します。内容としては、いくらお金を払って有価物になっても、環境汚染につながる物だったり、保管・管理がなされていなかったり、明らかに「ゴミ」と誰もが思うようなものは、お金を払っていても産業廃棄物として判断しなければならないというものです。

今後は、概ね銅や鉄、真鍮、ステンレスなどの単一金属によって売買されることが、メインとなり、きちんと産業廃棄物の許可を有している会社のみが、雑品スクラップを産業廃棄物として処分していく流れになっていくのではないかと思っています。

鉄くず(単一金属)
砲金(単一金属)
真鍮屑と鉄くずの混ざり
アルミくず(単一金属)
ハーネス線(ナゲット材)

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