コロナショックの第二波に備える

本日の為替は、107.81円で先週からあまり変わらずで、LME銅は先週に比べ大幅にあがりましたので、銅の建値が60万円に改定されました。銅相場は堅調に推移しているように思います。心配なのがアルミ相場です。5年の相場グラフをみると落ち込みが著しく、先行きが見えない状況に陥っています。

LMEアルミ相場 今月になって下落しているのが分かる

現在、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、各種自動車メーカーの生産ラインの多くがストップしてしまっています。このような状況下で、自動車製造ラインで働く契約社員の方の多くは、今年の2月にその後の3ヵ月更新の契約をしており、次回の契約更新月が5月になるわけですから、今後の自動車製造の見込みが立たないことになれば来月の契約の更新を行わない可能性も出てきます。また、自動車製造の仕事量が激減していく中で、自動車部品を製造している下請会社も事業の縮小や廃業を検討する下請企業も出てくる可能性もあります。つまり、自動車メーカーやその協力会社が、このような対応をとるという事は、今現在だけでなく、今後もしばらく自動車の製造台数が落ち込み続けることを意味しているのです。このような事態になると我々再資源業界にも今よりもさらに大きい影響が出てくることが予想されます。

トヨタ産業技術記念館HPによれば、1台当たりの車の80%には金属が使用されており、その金属の中でも最も含有率が多いのが鉄で、ついでホイールに使用されているアルミや銅といった金属が使用されているようです。

トヨタ産業技術記念館HP 

このまま自動車産業が落ち込み続ければ、間違いなく鉄、アルミ、銅などの使用量が減るので、相場が崩れることは間違いありません。また、懸念すべきは相場と実体経済が違うこともあり、現在の金属相場は、比較的安定しておりますが、金属の買い控えしているメーカーもあると聞きます。メーカーが買わなければ私たちもお客様から金属を仕入れることができませんし、業界の危機的状況に陥ってしまうことでしょう。

コロナショックの第二波は、再資源業界、小売り、建築業界にも大きな影響を及ぼしてくる可能性があります。今現在は、旅館業、飲食やサービス業に大きな影響が出ておりますが、飲食業では、生き残りをかけてテイクアウトやデリバリーなどを取り入れ、今まさに新たなビジネスモデルを構築しつつあります。フィットネスや教育分野でもオンライン化することで事業が成り立つ可能性も十分にあります。これらをヒントに我々業界もテクノロジーを駆使して、手を打っていかなければなりません。

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