ステンレスの種類によって単価は変わる?

普段、私たちが使っているキッチンのシンクや鍋やフライパンなどは、鉄という素材ながら錆に強い性質をもっており、生活必需品として広く流通されております。この素材をステンレス鋼(Stainless steel)と呼んでおり、「Stain」は英語訳で「金属の錆(さび)」、「less」は、「無いこと」、「steel」は、「スチール(鋼)」をそれぞれ意味します。

ステンレス鋼は、鉄に13%以上のクロムを加えることで表面を酸化被膜で覆い、放っておくだけでも酸化して錆びてしまう鉄を、錆びにくくなるように加工された合金鋼のことを言います。大別してクロム系とクロム・ニッケル系とがありますが、その種類は100を超えるとも言われており、蛍光X線を用いた分析器が無ければ正確に見分けることはできません。

分析器のリンクは以下の通り

三洋貿易株式会社https://www.sanyo-si.com/company/

ステンレス鋼で、最も標準的なのがクロム18%、ニッケル8%を含む通称「18-8ステンレス(正式名称は、SUS304)」です。

18-8ステンレスは、オーステナイト系ステンレスで、オーステナイト系ステンレス鋼は、ニッケルを添加したもので、磁石に反応しませんが、対してフェライト系ステンレスは、磁石に反応する性質を持つため、分析器が無くても磁石での反応を見ることで、オーステナイト系ステンレスか否かくらいは、分別することが可能となります。

スクラップのステンレス単価で言えば、比較的磁石に反応しないオーステナイト系ステンレスの方がニッケルを含有している点からも、高値で取引されることが多く、磁石での反応を見る必要性が高まります。ただし、ニッケルの含有量が8%を超えてくるとさらに単価が上がってくるものもあるので、要注意です。そのような多品種のステンレス鋼を扱う業者さんは、上記の分析器の使用をお勧めします。

また、最近では、クロムの含有量を30%、モリブデンも2%加えて耐蝕性を強くした「スーパーステンレス」が関西国際空港旅客ターミナルビルに使用されていますが、スクラップとして出回れば高値で取引されるかもしれません。

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