フォークリフトの横転事故
フォークリフトの労働災害事例は、数多く報告されており、その事例も多岐にわたっております。その中でも弊社が、最も危険と考える危険有害要因は横転と考えております。本記事では、フォークリフトの横転が発生しやすい理由と、横転を防ぐ方法に触れてみたいと思います。
フォークリフトは、直線上の走行に比べてスピードを出してカーブを切った時の内輪と外輪にかかるGが強くなり、横転する危険が車よりも高いのです。フォークリフトの容量にもよりますが、小型のもので1tを超えるものもありますから、一緒に横転したらどうなるか想像してみてください。
この横転によって、毎年大きい災害・事故が報告されております。
蛇足でありますが、イメージしやすいのは、東京ディズニーランドの「プーさんのハニーハント」に乗った感覚です。旋回すると急激に右や左に体が持っていかれますよね。
また、フォークリフトには爪が二つ付いていて、その片方に荷重がかかることでフォークリフトが横転するリスクがあります。また、使用する構内の凹凸も問題です。片方のタイヤがこの凹凸に落ちて横転する事故も多発しております。では、具体的にどのようにすれば、フォークリフトの横転を防止できるのかをまとめてみました。
1、構内管理者は、構内の凹凸を無くして、整理整頓を心がけなくてはなりません。
2、スピードリミッターでスピード制限を行う
3、急旋回しない
4、片方の爪だけに荷重させない。均等に重さが掛るようにする
5、フォークリフトに備え付けられたシートベルトを着用する
これらの対策は、構内の責任者や経営者の安全に対する意識が低くなるとすぐに形骸化するものです。そのようにならないためにも常に、責任者や経営者は監視しなければならないのだと思います。